MEEQの詳しい説明や料金プラン、各種オプションなどについて知りたい方はこちらから説明資料をご確認ください。
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都市部から山間地域まで、フレキシブルな移動手段として親しまれるタクシー。携帯電話が普及する前までは、タクシードライバーと言えば無線機を片手に、走行予定を報告したり、予約対応の依頼を受けたりする姿がお馴染みでした。時代は移り、今ではタクシー業務中の情報通信を支える主力を担っているのはタブレット。通信の仕方も、音声から文字情報中心へと変わっています。
創業65年を迎える新潟通信機は、無線機時代からタクシー会社に寄り添い続けてきたメーカーです。全国に販売拠点を展開し、顧客各社の事情に合わせたきめ細かな対応で信頼を築いてきました。そんな同社が無線機のハンディな使い勝手を残しつつ、開発したのがタブレット無線システム「タブと~くマスター」。ドライバーが操作するタブレットには、昨年から「MEEQ SIM」が使われています。
「MEEQ SIM」導入の背景には、タクシー用システムメーカー間の価格競争やオンラインサービスとの連携が進むタクシー業界の最新事情があったようです。「MEEQ SIM」を選んだ理由や現在までの使用感について、事業開発部 部長の富山卓宏さんに伺いました。
新潟通信機株式会社 事業開発部 部長 富山卓宏さん
1960年に無線機メーカーとしてスタートした新潟通信機は、ユーザー企業の声を丁寧に汲み取り、柔軟な対応力を磨き続けてきた会社です。エンドユーザーにはタクシー会社のほか、バスなどの交通事業者、さらには自動車教習所なども含まれます。商品・サービスには徹底したカスタマイズを施し、不具合や困りごとがあればすぐに駆けつけるサービス体制で、ユーザー各社のオペレーションを支えてきました。
2022年から提供を始めた「タブと~くマスター」は、時代のニーズを反映するとともに、同社が長年培ってきた顧客現場の知見を受け継ぐサービスです。通話機能はもちろん、ナビ機能や顧客管理システムとの連携機能も備え、タクシー会社の配車業務をトータルにサポート。タブレット側のUIには、特に同社らしいこだわりが見られます。
「『ボタンを押せば通話開始、離せば終了』という無線機のシンプルな操作性を可能な限り再現しました。ドライバーさんの中には高齢の方が多いですし、文字情報のやり取りが多くなった今も、運転中にはやはり会話した方が早いシーンがありますから。カスタマイズの面でも、運行情報や休憩報告などを入力するデフォルト機能の他に、ご希望の機能があれば追加で設定しています」(富山さん)
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富山さんが「MEEQ SIM」の存在を知ったのは、2024年4月の展示会の場でした。「タブと~くマスター」のようなタクシー用システムは、多数のソフトウェアメーカーが提供しており、タクシー会社も自ら開発を手がけるなど、競合の多い領域です。新潟通信機では「タブと~くマスター」の価格競争力を高めるべく、タブレットの通信費用を圧縮したいと考えていたため、使用中のSIMに比べて割安な「MEEQ SIM」の価格設定に目を惹かれたと言います。
「展示会の後、ミークの営業担当とのやり取りを続ける中で、『ここなら安心してお付き合いできそう』という思いが強くなりました。こちらから相談を持ち掛けると、しっかりと背景まで汲み取り、柔軟なプラン提案につなげていただけたので。タブレットの運用状況が変化してきていた中、心強いなと感じました」(富山さん)
富山さんの語る「タブレットの運用状況の変化」には、タクシー業界ならではの事情が関わっていました。急速に普及が進んだ配車アプリの存在です。
「タクシー会社は、従来通り得意先から直接配車依頼を受けるケースももちろんありますが、配車アプリ経由で予約が入る割合も大きくなっています。当社のお客様からは、『配車アプリ用のタブレットに「タブと~くマスター」用のタブレット、2台もあるとドライバーの負担になるし、コストもかさむ。アプリは併用したいが、タブレットは一本化したい』というご相談が増えてきました」(富山さん)
そこで、新潟通信機では「MEEQ SIM」の導入検討と並行し、他社アプリの併用にも対応できるハイスペックなタブレットの選定も進めていました。ただ、顧客が「タブと~くマスター」のみを使う場合と他社アプリも入れて使う場合では、通信管理のニーズが異なります。富山さんからミーク営業担当への相談のポイントは、「この両方のケースに対応できるプランがほしい」というものでした。
「結局、『タブと~くマスター』専用のタブレット用にはパケットシェアプラン、他社アプリの使用も想定されるタブレット用には定額プランと、2つのプランを使い分けることになりました。」(富山さん)
「タブと~くマスター」専用機には、複数回線間で一定の通信量を分け合える「パケットシェア」を使えば、SIMごとに通信量にばらつきがあっても全体のコストを抑えられ、個別の通信量管理も不要になります。一方、他アプリ併用のタブレットは、1台ごとに一定の通信量を確保する必要があったため、定額プランの方が適していました。
「2つのプランを柔軟に使い分けながら、昨年12月から、新規のお客様やタブレットの切り替えをされるお客様に、『MEEQ SIM』を入れたタブレットの提供を始めています」(富山さん)
通信費用の削減と顧客ニーズに応えたタブレットの一本化対応を同時に実現した新潟通信機。導入から約9カ月経った今、「MEEQ SIM」の使い勝手のよさを実感しているようです。
「SIMの発注を担当する部署からは、事務手続きが楽になったと聞いています。『MEEQ SIM』に切り替える前は、注文書類の作成やSIM到着後の検収作業などが負担になっていたようです」(富山さん)
「MEEQ SIM」の場合、SIMの発注はコンソール画面から手軽に行えます。さらに、発注から最短3日で納品というスピード感も、「タブと~くマスター」の営業活動上、プラスになっているようです。
「『タブと~くマスター』やタブレットの新規導入を進める際は、お客様先とはもちろん、タブレットを共有するアプリの運営会社とも、さまざまな調整やヒアリングが発生します。そんな時期に、SIMの納品までのタイムラグを気にする必要がなくなったのは大きいですね。詳細な仕様を決定してから発注をかけられます」(富山さん)
他社アプリを併用するケースが増えてきた今では、以前に比べ、タブレットの通信量が予測しにくくなってきました。事前にアプリ会社にヒアリングはしていても、実際の通信量は想定範囲を超えるケースも見られます。新潟通信機では現在、他社アプリを併用する導入先に関しては随時、データ量の確認を行っており、その際もMEEQのコンソール画面が役立っています。
「複数のSIMをグループ管理できる機能はとても便利ですね。当社では顧客企業ごとに1グループにまとめており、検索時に社名で絞り込めるので、SIMのICCIDのみで探すより速くて確実です。通信量チェックの際だけでなく、お客様からお問い合わせを頂いた際などもコンソール画面を駆使しています」(富山さん)
タクシー業界で長年築いてきた信頼を基盤に、時代のニーズに機敏に対応し、導入先を広げてきた「タブと~くマスター」。もともとカスタマイズに長けた社内体制も整っていることから、今後は他業界への導入にも力を入れていくと言います。
「すでにお付き合いのあるバスなどの交通事業者のほか、宅配など配送管理の領域にも潜在ニーズはあると見ています。大手の運送会社はすでに独自のシステムをお持ちですが、最近は個人の事業者なども増えていますよね。既存顧客からの紹介が望めない領域だけにアプローチの難易度は上がりますが、チャレンジのしがいはあります」(富山さん)
デバイス開発からソフトウェア開発へと大きな転換を図り、配車アプリ事業者の参入という業界の変化にも対応してきた新潟通信機。次は拡大中の宅配市場を視野に、新たなビジョンを描いているようです。時代の先を見据え続ける同社の挑戦に、ミークは柔軟な対応力で寄り添い続けます。
MEEQ導入事例集はこちら
プロジェクト担当者部署・役職:事業開発部 部長 富山卓宏さん
ウェブサイト:
https://www.niigata-t.co.jp/
タブと~くマスター:
https://www.niigata-t.co.jp/products/haisha/tabtalkm/