MEEQの詳しい説明や料金プラン、各種オプションなどについて知りたい方はこちらから説明資料をご確認ください。
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プロスポーツやライブなどの大規模イベントの場には熱気と興奮が付き物ですが、大人数の観客が生み出すものはそれだけではありません。特に飲食物が豊富にそろう会場でふくれ上がるのがゴミの量。観客が衛生面を気にすることなくイベントに没頭できるのは、会場内を駆け回る清掃チームのおかげです。
こうしたゴミ回収の現場で、最近ユニークな技術が使われ始めています。会場内のゴミ箱一つひとつに溜まっているゴミの量がリアルタイムで見える化され、清掃チームはゴミ箱が満杯になる直前を見計らって中身を空けていくという、清掃チームの業務効率を高めるソリューションです。このソリューションの重要な部分を担っているのが、ビーコン技術を核に、ビークルーが運営するクラウドサービス「Loco」です。
他にも多彩なソリューションに活用され、活躍の場を広げている「Loco」。センサーやビーコンからBluetoothで発信されたデータはゲートウェイを経て、Wi-FiやLTEでクラウドへと送信されます。このゲートウェイからクラウドへの通信において、昨年から「MEEQ SIM」の導入を始めた理由について、荒川大さんに伺いました。
株式会社ビークルー 営業部 荒川大さん
2016年の創業以来、ビーコン技術を使って位置情報の取得・活用を軸にした事業を展開してきたビークルー。クラウドサービス「Loco」の運営と併せ、ビーコンの提供も行っています。
「Loco」は、さまざまなソリューションにパーツとして組み込むことで機能を拡張できる、位置情報取得・活用サービスです。位置情報をもとに、特定の場所への来訪履歴の記録や大規模な施設内でのナビゲーションなどを行うことができます。また、マーケティングサービスとの相性もよく、商業施設内を移動するアプリユーザーに店舗のキャンペーン情報をタイムリーに届ける、ユーザーの回遊経路を取得して、購買促進施策の検討に役立てる、といった用途もあります。
さらに、最近引き合いが増えている用途として、業務改善のためのデータ取得が挙げられます。冒頭で紹介したゴミの量の測定もその一つ。今年はオフィス内での従業員の位置情報を取得する取り組みも新たにスタートし、「MEEQ
SIM」の導入枚数も大幅に増えました。
「大きな案件が決まり、SIMの手配を進めようという場面で今、真っ先に頭に浮かぶのがMEEQさんです。大規模用途に適したプランがありますし、SIMの発注手続きも簡単で、運用管理もしやすいですから」(荒川さん)
これまでに複数の施設でのゴミ量測定ソリューションを通じ、「MEEQ SIM」の使い勝手のよさを実感いただけたことが、新たな大型案件での利用にもつながりました。
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「Loco」の活用実績の中でもユニークなゴミ量測定ソリューションは、現場の業務課題に深く根差したサービスです。
「従来、人海戦術で進めてきた清掃業務を『技術で効率化したい』というご相談を受け、まずは各清掃員にビーコンを携帯してもらって位置情報を集めてみたものの、うまく業務効率化のアイデアにつながらなくて……。お客様と議論を重ねるうちに、『実は本当に知りたいのはゴミの量なんです』という言葉をいただきました」(荒川さん)
ゴミ回収が遅れ、ゴミ箱からあふれてしまうと衛生的にもよくないうえ、観客の心証も悪くなります。一方、ゴミの量がまだ少ない段階で回収していると、作業回数が増えてしまいます。清掃チームはさまざまなタスクを抱えているため、ゴミ回収に時間を取られれば、それだけ他のタスクに手が回らなくなります。
ビークルーではゴミの量を正確に測定するため、赤外線センサーを導入。ゴミ箱の口付近に取り付け、ゴミの溜まっている面までの距離を測ることで、各ゴミ箱の中身の溜まり度合いをパーセンテージで表示することに成功しました。
取り組みがトライアルから本格導入に移行する段階で、課題になったのが会場内の各所に設置したゲートウェイからクラウドへの通信手段です。Wi-Fiは場所によって不安定になることがあり、データ送信の遅延が発生することもありました。ゴミの量は、時間帯によってはわずか数分で一気に増えてしまいます。清掃チームがストレスなくソリューションを活用していくためには、遅延のない通信環境が不可欠でした。
「トライアル期間中からSIMを導入していましたが、いよいよ施設全体でソリューションを活用するとなると、コスト面で見合わないなと……。そのとき、以前に案内を受けたMEEQさんを思い出したんです。改めて聞くと料金設定も割安でしたし、管理もしやすそうだったので即決でした」(荒川さん)
荒川さんにとって「MEEQ SIM」のメリットの一つは、データ収集上のトラブルが起きた際に、原因の切り分けがしやすいこと。MEEQのコンソール画面では、各SIMの通信量をリアルタイムで確認できます。これとゲートウェイ側のデータ取得状況を突き合わせれば、センサー、ゲートウェイ、SIMのどこに問題があるのかをスピーディーに特定できると言います。
「1枚1枚の通信状況が見られるのに加えて、複数のSIMをグループで管理して、いろいろな傾向値を確認できるのも、サービス運営上便利です。当社では、導入施設ごとにグループ化して活用しています」(荒川さん)
さらに、コンソール画面からSIMを追加発注できる点にも手軽さを感じているとのこと。発注は画面上の数ステップで完了し、発注から最短3日で到着します。
「スタジアム用のサービスは特に、毎年のシーズン開始に合わせて準備を完了させなくてはなりません。プレッシャーを抱えている中、手続き待ちの期間が発生しないのは助かります」(荒川さん)
荒川さんが今、大規模案件には「MEEQ SIM」の採用を基本としている理由は、もう一つあります。複数の回線で共有する基本データ量をあらかじめ購入することで、回線ごとの利用量のばらつきによる無駄を抑えられるパケットシェアを選べることです。
「毎月の合計通信量が決まっているだけで、SIMの枚数はいかようにも変更できるので、コスト管理がとても楽なんです。枚数を増やすごとに契約手続きしなくて済むのもいいですね」(荒川さん)
パケットシェアを活用して、今年取り組み始めたオフィスの従業員の位置表示も、今後ニーズが増えそうなソリューションです。導入先のオフィスは、8フロア、約900人という規模でフリーアドレス制をとっているため、協働するメンバーが「今、どこにいるか」を目で確認するのはほぼ不可能。気分次第で居場所を選べる自由さと、話したい人に話したいタイミングで直接声を掛けられる手軽さを両立させるには、テクノロジーの力が必要でした。各従業員が持つビーコンから発信される位置情報を収集し、誰が今どこにいるかを画面上で確認できる仕組みを導入しています。
「開業間もないオフィスでもあり、運用はこれから検討する部分も多いのですが、将来的にはフロア活用の最適化などにも発展するかもしれません。フリーアドレス制を採用している他の大企業から、コミュニケーション促進に関するご相談を受ける機会もありますし、よい先行事例になるよう貢献していきたいです」(荒川さん)
最後に、ビークルーの今後の事業展開を荒川さんに伺うと、「気づけない、気づかないをゼロにする」と力強い言葉が返ってきました。
「業務改善や事業創出にデータを活用したいと考える事業者の皆様に、私たちが提供できる価値を突き詰めると、『空間』というインフラをもっとうまく活用していくためのサポートと言えるでしょう。将来的には当社内に蓄積したデータを活用したAI分析や未来予測なども視野に入れていますが、まず重要なのは、起きている課題に『気づける』状態をつくること。先ほどお話しした『ゴミあふれ』もそうですし、今後は職場内の転倒検知などにも取り組みたいと考えています」(荒川さん)
転倒検知センサーと「Loco」を組み合わせることで、従業員が倒れたら即、その場に救助に向かえるようになり、転倒が起きやすい場所の特定や原因分析も可能になると、ポテンシャルを見据える荒川さん。さらには、労働人口減が叫ばれる中、データ活用による業務効率化はもちろん、技術伝承のサポートなどにも活用の場を広げられるよう、「Loco」を育てていくビジョンを描いています。
現場に潜む価値あるデータをクラウドへと遅延なく届けていくことは、今もこれからも「Loco」の生命線。その一端を担う事業者として、MEEQは今後も安定した通信で支えていきます。
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プロジェクト担当者部署・役職:営業部 荒川大さん
ウェブサイト:
https://beacrew.jp/
Loco:
https://beacrew.jp/service/loco/