MEEQの詳しい説明や料金プラン、各種オプションなどについて知りたい方はこちらから説明資料をご確認ください。
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株式会社アプリズムは、AIに関する豊富なノウハウをいかして、見守りや監視、調査用のAIカメラ対応プロダクトを展開中です。
そのうち、バス路線の乗降客数調査(OD調査)をAIで自動化する「B-RIO(ビーリオ)」は、大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)のバス路線で実証実験を重ね、2024年7月より本格運用を始めました。Osaka
Metroは、B-RIOで得た全バス路線の乗降客データを、バス運行や路線の最適化に活用しようとしています。
バス車内に設置されたAIカメラは、生成したデータをモバイル通信でサーバーへ送り、サーバー側のシステムが乗降データを作成します。アプリズムは「B-RIO」本格運用の開始時に、試験運用にて使用していた通信用SIMをすべて「MEEQ
SIM」へ切り替えました。
「MEEQ」採用の理由として、アプリズム代表取締役社長の仙敷久善さんは、大前提となる通信サービスのスペックに加え、コスト抑制効果の高い「上り特化プラン」、迅速なアフターフォローなどを挙げています。さらに、ミークが単なるモバイル通信サービス企業にとどまらず、事業拡大のパートナーとなりうる点も、採用を後押ししたそうです。
詳しいお話や「MEEQ」の使用感、今後の展開などを、仙敷さんに伺いました。
株式会社アプリズム 代表取締役社長 仙敷久善さん
運転手不足に悩むバス会社は、路線バスの運行効率を今まで以上に高めなければなりません。それには、各路線の乗降客数を調べ、利用状況を把握する必要があります。
仙敷さん:「利用者の乗降パターンを知れば、それに合わせてバスの運行を最適化できます。こうした調査はこれまで人海戦術で行われており、1路線を対象に何年かに1回、バス停で利用者に調査用紙を手渡して降車時に回収するやり方でした。しかし、これでは大規模な人員とコストを掛け、数日かつ限定された路線のみのデータしか収集できませんでした。」
アプリズムは得意のAI技術で「B-RIO」を開発し、そうした乗降客調査を一変させました。
「B-RIO」は、バスの乗車口と降車口に設置したAIカメラで利用者の乗り降りを捉え、乗降データへ変換する仕組みです。これにより、バス会社は調査を省力化できます。
仙敷さん:「AIカメラを全路線ですべてのバスに導入すると、網羅的かつ日常的なデータが自動的に得られます。『B-RIO』はバス利用状況を可視化し、運行や路線を最適化できるプロダクトです」
バスの利用者は、カメラで監視されているようで不安になります。「B-RIO」はその点を対策済みです。
B-RIO」のAIカメラは、乗降客の体形などから抽出した特徴量データをサーバーへ送信し、画像そのものを削除します。サーバーは、乗降データの作成後に、特徴量データを随時削除します。当然、利用者の行動追跡など行いません。
こうして、利用者のプライバシーを守りつつ、AIカメラによるバス乗降客調査を実現しました。
送信する情報を特徴量データに絞った理由は、もう一つあります。それは、モバイル送信データ量の削減です。
カメラの撮影データをそのまま送り、サーバーで解析することも技術的には可能です。しかし、それでは送信データ量が膨大になって、通信コストが増えてします。送信を特徴量データに限定することで、データ量削減とプライバシー保護を同時に実現しました。
なお、「B-RIO」はAIカメラからサーバーへのデータ送信に「MEEQ SIM」を利用しています。
アプリズムは2023年3月下旬から約3カ月間、Osaka
Metroの協力を得て「B-RIO」の実証実験を行いました ※1。2024年1月には2回目の実験を実施※2、※3。2回目の実験は、1回目より解析精度を高め、対象路線を増やすなど、本格運用を意識したものです。
そして、2024年7月からOsaka Metroの既存のバス路線で、ディーゼル車両全台への「B-RIO」の本格導入、運用を開始しています※4。対象路線は順次拡大し、最終的にOsaka
Metroの全路線、全車両に導入する予定です。
※1:Osaka Metro Groupの路線バスにおいて乗降データをAIカメラで検知する実証試験を実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000112359.html
※2:Osaka Metro Groupの路線バスにおいて乗降データをAIカメラで検知する第2回実証実験を実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000112359.html
※3:路線バスの乗降データをAIカメラで取得する第2回実証実験を行います
https://www.osakametro.co.jp/news/news/notice/20231129_rosenbus_jyoukoudata.php
※4:AIカメラを用いた路線バスの乗降データ取得を行います
https://www.osakametro.co.jp/news/news/notice/20240617_rosenbus_jyoukoudata_syutoku.php
MEEQ導入事例集はこちら
「B-RIO」では、バス1台につき1枚のSIMが必要です。実証実験で使うSIMは10枚程度だったので、手元にあるSIMを利用しました。一方、本格運用では500枚ほどへと桁違いに増えます。そのため、通信や管理にかかるコストを吟味しなければなりません。
検討の結果、アプリズムは「MEEQ SIM」を全面採用しました。
バス車内に設置されたB-RIOのカメラ
「MEEQ」の存在を知ったのは、「MEEQ」契約者からの紹介です。
仙敷さん:「SIM選定を『B-RIO』用カメラの販売会社さんに相談し、『MEEQ』を紹介してもらいました。ミークさんに問い合わせたところ、営業窓口や社長さんの迅速な対応とアフターフォローに納得がいき、それ以降はミークさんのみと話をしました」
肝心のスペックが必要十分だったことから、料金プランやサポート体制の詳細な条件を詰め、初回の商談から約1か月で契約締結を完了しました。
「B-RIO」はプロダクトの特性上、下り方向の通信がほとんど発生せず、上り方向に片寄っています。そんな使い方に最適なのが、「MEEQ」の個性的な「上り特化プラン」です。
「上り特化プラン」は、「B-RIO」のように通信が上り方向ばかりのソリューションに適しています。下り通信容量が限られている代わりに、経済的に上り通信を実行できる料金設定です。
ただし、「MEEQ」の標準的な「上り特化プラン」は上り方向の高速月間データ容量が100GBあり、「B-RIO」には多過ぎます。そこで、ミークに調整を依頼し、データ容量を5GBに抑え、月額費用を下げた「B-RIO」専用の独自プランを新設しました。
契約者の要望に合った最適なプランを作れる「MEEQ」の柔軟性が、全面採用の決定打でした。
アプリズムが「MEEQ」採用を決めた条件は、通信サービスのスペックや品質、最適な料金プラン、優れたサポート体制です。そのうえで、仙敷さんは採用を後押しした別の要素も話してくれました。
仙敷さん:「SIMだけみた場合、ほかの通信会社さんとの契約も考えられました。ただ、ミークさんが単なるモバイル通信サービス企業でない点に魅力を感じたのです。ミークさんの参画しているプロジェクトで協力できたり、『MEEQ』契約者の横のつながりで当社の事業を拡大できたり、という可能性に期待しています。ミークさんはベンチャー感のある会社ですので、事業拡大パートナーとして一緒にプロジェクトを進められると考えました」
「B-RIO」の本格運用を開始し、「MEEQ」の使用感はどうでしょうか。
仙敷さん:「最終的にバス約500台で『MEEQ SIM』を使いますが、現在(当記事の執筆時点)の使用枚数は50枚ほどです。実際の環境で使ったところ、十分な通信速度が得られています。通信も安定していて、品質に満足しています」
契約した料金プランは「上り特化プラン」で、高速月間データ容量を5GBとかなり少なく設定しています。
仙敷さん:「下り方向の通信は初期設定時に使うだけで、想定通り上り方向の送信が通信データ量の大半です。管理コンソールで各SIMの通信量をチェックしていて、今のところ5GBで不足していません。5GBの『上り特化プラン』でコストを抑えられ満足しています」
上り高速通信の容量は5GBで足りているものの、利用者の多いバス路線でギリギリだったこともあるそうです。
仙敷さん:「通信容量にあまり余裕のないSIMもあるので、容量を増やす可能性はあります。『MEEQ』の管理コンソールで残り容量を調べられますが、この機能のおかげで『5GBギリギリでも本格運用をスタートしよう』と決断できました。容量を増やすにしても、わざわざ現地まで行ってSIMを交換する必要はなく、管理コンソールの操作で済む点もメリットです」
そのほかに、管理コンソールでSIMを簡単に発注できることと、SIMが最短3日で届けられる短納期を評価しています。
仙敷さん:「注文プラットフォームが分かりやすく、WebからSIMを注文できて、2、3日で届くのは助かります。バスにAIカメラなどを設置する工事スケジュールはあらかじめ決まっているので、そこまで早く届く必要はないといえ、安心感があります。注文し忘れていても、リカバリーできるので」
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アプリズムは、「B-RIO」によるバス乗降客調査を現在のOsaka Metroにとどめず、他地域への展開にも取り組んでいます。また、「B-RIO」はバスの乗降客調査だけでなく、施設の入退場調査などにも応用できるプロダクトです。さらに、アプリズムはラスト・ワン・マイルやMaaSへの入り口として「B-RIO」を開発したとしていて、将来は鉄道乗降客の調査も行いたいとしています。
「B-RIO」を使う地域が増えると、通信環境も多彩になります。A地区ではこのキャリアで通信できるのに、B地区だと別のキャリアでないとつながらない、といった状況も発生するでしょう。
それでも「MEEQ」なら安心です。3キャリア対応のため、それぞれ環境に最適なキャリアを選んで導入可能です。しかも、各環境に合った料金プランを設定することで、最小限の通信コストで最大の効果が得られます。
アプリズムには、モバイル通信を必要とするプロダクトがほかにもあります。競走馬などをリモート見守りする「aiba(アイバ)」や特定地点の混雑状況を検知する「tsumiki(ツミキ)」などです。現在はまだ「MEEQ」を利用いただいていませんが、こうしたプロダクトもミークが拡大をお手伝いできる領域です。特に「aiba」は、モバイル通信手段の限られる地域にあることの多い厩舎に導入されるものであり、3キャリア対応の「MEEQ」が力を発揮します。
ミークの提供するものは、総合的なモバイル通信ソリューションです。「MEEQ SIM」でモバイル通信できるようにするのは当然で、顧客や事例の紹介、プロジェクト連携など、そこから先へ進んだ幅広い領域での協業も視野に入れています。
ミークは、モバイル通信サービスの提供にとどまらず、今後もお客さまの事業発展を支援する姿勢で事業に取り組んでまいります。
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プロジェクト担当者部署・役職:代表取締役 社長 仙敷久善さん
ウェブサイト:
https://apprhythm.co.jp/
製品名:B-RIO